画家岡部文明の世界

ある日のこと、ルノアールの画集を見て、岡部さんは絵画の道に進むことを選んだ。
晩年のルノアール自身が描くその姿は、まさしくこれから岡部さんが歩むであろう未来を照らしていたのだ。
そして生涯のテーマとなるサーカスのピエロに辿り着いた。世界のあちらこちらで出会うピ ェロたちは、岡部さんの人生を暗いトンネルから救い出し、世界の地の果てへと誘って、岡部さんの描こうとするピエロの世界を限りなく増幅させる手助けとなって行く。
1973年から46年間描かれたこれらのピエロ絵画が今年、ラグビーワールドカップが開かれる横浜にやってくる。岐阜の大地に倒れてから53年。岡部さんは「ピエロの画家」となり、100点以上もの作品を携えて、横浜・山下公園近くの赤レンガ倉庫1号館で展覧会を開くのだ。
これらの絵の数々は、横浜を訪れる世界中の人々に、彼のこれまでの生きて来た証として、ひとり一人に何かを語りかけるに違いない。

フリーライター 庄司信明

Facebookも
ご覧ください

最新情報をお届けします